アーティスト推薦コメント

「ライムス主催フェス「人間交差点」における田我流 feat. stillichimiya のステージで張り手をブチかましていた漢は、とてつもなくハイセンスなビートも作ってしまうということが判明!ものすげ~角度から現れたゼ!」

DJ JIN (RHYMESTER/breakthrough)

「タイトでハイブリッドな黒さの中にどこか懐かしく柔らかい旋律が耳に心地良いMAHBIEワールド凝縮のファーストアルバム!」

DJ KIYO (Royalty Production)

「窓を開けたら気持ちいい風が入ってきた 景色が浮かぶ音のドライブ なんかの映画みたいだ 」

MACKA-CHIN(NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)

「待ってました!マイメンMAHBIEのアルバム! 才能溢れる盛岡のアーティストの中でも独自のグルーヴやサンプリングセンスを彼には感じ、そのうち北のクラシックを作る男だなーと確信していました。 活動は東北から全国に、世界にも轟くプロダクションだと思う。 確実に東北のヒップホップ、ビートシーンを支える1人。これからガンガン上がってこう!!ドスコイ!! 」

grooveman Spot (ENBULL/Jazzy Sport/TettoryBLK/77 Karat Gold)

「昨年東京で知り合って、それから音源聴かせてもらって大ファンになったMahbieくん。その優しい人柄。黒の瞳の奥にある黒。黒の情緒。怒涛。一音、個々の蠢き。グラデーションとたまにギャグ。難しいこと抜きにして、このアルバムを聴くとすぐに日常に戻れる。そして笑顔になる。そんな気がしました。曲つくろう!」

KEITA SANO


(敬称略・順不同)

アルバム概要と楽曲解説

「レトロフューチャーなビート達」

Text by CHOKU (Jazzy Sport Morioka)

岩手の B-BOY 駆け込み寺としても機能していた“JAZZY SPORT MORIOKA”。 そこに駆け込んで来たぽっちゃり体型のマービー。世界中から盛岡上の橋に届くニュータイプなビート、そして町のリサイクルショップで掘り起こしたカビ臭いネタレコードにまみれて音楽の旅へ出発、いや音楽の底なし沼に頭からダイブしていった のを覚えている。それが 2005 年あたりの話。そんな音楽の底 なし沼で沢山の仲間に出会い、数え切れないパーティーを経験し、四股を踏んだ。“DOSCOY BEAT SAMPLER”。汚い字で書かれたCDRを2011年夏に貰う。2012,13,14,15,16, 会うたび にボトムは太くなり、上ネタは時に攻撃的、そしてソウルを帯び て行った。2011 年の最初のデモで感じたオリジナリティーはどんどんブラッシュアップされて行った。自分の中で勝手にアルバムを作るイメージでお気に入りのトラックをチョイスしては楽しんでいた。

そのアイディアをマービーに打ち明けてこのプロジェクトは 立ち上がった。アルバムは「Party Over」から幕を開ける。
夜通し大好きな音楽を浴びて過ごしたパーティー終了の朝から インスピレーションが降ってくる。そんな曲。朝陽を浴びなが らランニングするランナー達にも聞いてもらいたい。「何かが始まる」そんな感情を揺さぶられる。チープな Jazz Fusionサンプルをマービー風に再構築した Skit 的な「Good S***it」をはさみ、「Mahbie's Step」へ 。2012年に生まれたこの曲は自分がマービーのデモで最初にクラブプレイした曲。De La Soul “Stakes Is High”での JAY DEE がサンプリングした Jamalのあの曲のフレーズを匂わせ、撒き散らしながらじわじわと攻撃 してくるドープな曲。2mix データしか残っておらず頭を抱 えていたが、マスタリングでよりラウドになり息を吹き返す。そしてより攻撃的な「Take It Two」へ。夜通し機材に向 かって四股を踏んだ成果、シンセは重厚かつ立体的に重な り更に J Dilla の“Ruff Draft”の中の interlude のあのフレーズが舞い降りる。勢いは更に衰えることなく 5曲目の 「P.O.H.」へ引き継がれる。東と西のヒップホップクラシッ クをマービーがちゃんこするとこうなる。少なくとも盛岡 のフロアでは寄り切って押し出せる大関クラスの曲。そし て、いよいよアルバムタイトル曲「Space Brothers feat. 田 我流 ,Bobby Bellwood」。この曲は当初インストで収録予定 であったが、マービーが仕事の関係で山梨に移住して田我 流と親交を深めて行くうちに完成させてしまった。夜通し 音楽で四股を踏んで鍛え続けたからこそ起こせたサプライ ズだろう。聞けばわかる完成度の高さ。田我流による未来 や過去へ向けた時空を超えるリスペクト溢れるピュアなリ リックには涙腺を掻き乱されるし、マービーの心の師 Bobby Bellwood によるご機嫌なバックコーラスで不変の ソウル感が倍増。音楽史に名を残すあの曲のフレーズが深 く織り込まれ、思わずニヤついてしまう。クラシック認定を 軽く合格してしまう良曲だと思う。タイトル曲で上気した 気分と心拍数を乗せてアルバムの後半に向けてまだまだ ダンスさせてくれる。「Yes I Do」はあの大ネタ。さらに「CityHunter」はブラジリ アンレアグルーヴ 。この辺りのダンスフロアへ向けたトラックも幾度となくパーティーを繰り返してきたマービーのフィードバックが入っている。ダンストラックが 2 曲続いてクールダウンにぴったりな 「Cosmo」へ。夜空から降り注ぐ星達と鳴りが温かい ベース。オープンマインドで深く染み込ませたい。そして「Merry Christmas Mr.Patrache 」。 この曲は雪積もるクリスマスシーズンにぴったり照準を当てている。季節 物クラシックも狙うマービー。この辺りから、アルバムはラストトラックに向けて、おセンチメンタリズム剥き出しで進む。「Ascension」はマービーの音楽人生の現時 点での集大成的な曲で、Count Bass D“7Years“、Slum Village“Fall In Love“のフレーズが登場する。Count Bass D に関しては東北ツアーの際、秋田から盛岡へ移動の運転手として過ごした珍経験もあって、その事もマービーにとって大きなモチベーションになっていたんだろう。じっくりと進みながら過去と今を繋いでくれる大好きな曲だ。そして、ファイナルチューン「Yoake」。 やはり着地はパーティが終わった後の朝。明るくなって人もあんまり歩いていない田舎の町のクラブ前、意識を 半分飛ばしながらタクシーを待つ人に向けた感じだろうか、いや、この曲は色んな人や景色にシンクロできる懐かしい匂いを放っている。

「DOSCOY BEAT SAMPLER」を作り続けたマービーは、 この12トラックでJAZZY SPORT部屋から世界の土俵へ上がる。

Profile

MAHBIE(WATER POINT / HEZ VIRUS)


岩手の大地に育まれたビートレスラー。山梨在住。
SP-404を操り各地でBEAT LIVE巡業を重ねる。DJ KIYO、DJ CHOKU、grooveman SpotのMIX CDへのTUNE INを経て、自身のビート集"FLYDAY NIGHT BLUES EP"を発表。2017年にはAPPI JAZZY SPORTにトップバッターとして出場。最近は田我流のBACK DJもこなす。生きとし生けるものすべてに感謝し、ユルクフトクアソンデイル。
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